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ふらふらしながら、主にWebとVR技術のこと、映画の感想、体験したサービス、気になったことなどに関してゆるく書いていきます。

東京国際映画祭上映。就活程度で「何者…」とか言えなくなる映画『I America』(ネタバレ)【映画】

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(写真:http://ph.access-a.net/news/2016-10-25-tiff.html

 

フィリピンでフィリピン人向けに制作された映画『I AMERICA』東京国際映画祭で観てきました!

フィリピンの社会問題が描かれていて、考えさせられるものが多々ありました。

 

 

 

登場人物と物語のあらすじ

 

 

本予告はこちらをどうぞ。

 

 

 

 

 

エリカ・ペリー(ベラ・パディーリャ)

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(写真:https://www.youtube.com/watch?v=hBCvtEKfj30&feature=youtu.be

 基地の兵士だったアメリカ人の父親とフィリピン人の母親の間に生まれた。当初は自分の名前を「エリカ・ベリー」だと認知していた。帰国したまま音信不通の父に会うため、パスポートとビザを取得して渡米する計画を立てる。「ジョン・ベリー」が父親と思っていたが、ビザの発行の際に自分の名前が「エリカ・ペリー」であることが発覚し、自我の崩壊に苦しむ。

 

ジョン・ベリー

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(写真:https://www.youtube.com/watch?v=hBCvtEKfj30&feature=youtu.be 

 基地の兵士だった時代にできた自分の娘をアメリカに連れ帰ろうと探している中で「

エリカ・べリー」と「キャロル・べリー」が自分の娘であると認識し、2人と歩み寄る姿勢を見せ、徐々に関係性を修復させる。しかし、本当は「エリカ」は実の娘ではなかったことを知り、関係を一気に崩壊させ関係を断ち切る。

 

 

 

 かつて広大な米軍基地を抱えていたフィリピン。その中で生まれた米比混血の子どもたちは父親が帰国したまま認知されていないケースも多く、今でもなお社会問題化している。シネマラヤ映画祭2016で最優秀助演女優賞を受賞したベラ・パディーリャ(エリカ)を主役に描かれた物語。

 エリカは自分の父親が誰なのかを探すために米国に向かおうとしている折に、ジョン・ベリーに出会い、彼が父親であるかもしれないとの思いを強めていく。しかし、ビザとパスポートを取って米国に向かおうとした時、自分の名前が「エリカ・ペリー」であることを知ってしまう。(=ジョンは父親ではない)

 自分の親は誰なのか。自分はどこからやってきたのか。自分は何者なのかが分からず、苦しみを抱えながらも最終的には「I am Erica (= I AMERICA)」と力強く口にし、自分の存在を認められるようになる。

 

 

 

映画の特徴と感想

 

 

フィリピンの文化的背景を描く

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(写真:https://www.youtube.com/watch?v=hBCvtEKfj30&feature=youtu.be 

 フィリピンで社会問題化しているアメラジアンアメリカ人とアジア人の間に生まれた子)の少年少女の生き様を描き、父親が誰なのかわからない自分とどのように向き合っているのかを描いている。

アメラジアン(アメリカ人とアジア人の間に生まれた子)の少年少女の人生を見つめ、父親を知らない自分とどのように向き合うのかを描いています。

 日本で一般家庭に生まれて普通に暮らしてたら、就活のときに「自分は何者なんだろう…。」て思う程度の自我のグラつきはあるかもしれないけど、「戸籍証明書も正しいものであるのか分からず、自分の存在がどこから来たのか信じられない人も多く、自我が確立できない状況」にさらされているエリカ達の内心はどのようなものなのか、想像もすることができませんでした。

 

 フィリピン人の監督によるフィリピンを舞台とした作品である本作では、食事のとり方、街の喧騒の様子、亡くなった方の葬儀の方法、年長者への挨拶の仕方など文化的な違いもうかがい知ることができます。

 

 

アドリブ満載のコメディータッチもあり

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(写真:https://www.facebook.com/iamericamovie 

 監督のコメントによると、キャストに自由にセリフを言わせているシーンも多く、日常生活で普通にありそうな様子が描けたとのこと。

 実際に作品を観てみると、本当にその街に彼ら彼女らが住み、生活しているかのようなドキュメンタリー映像を観ているかのような印象でした。

 

 

ジョンがありえないほどのクソ野郎

 ジョンは最初いい感じのダンディーなおじさんキャラでありながら、徐々に本性を出していき、傲慢で自己中心的な性格が顕になっていきます。自分が過去犯してしまった過ち(親に認知されない孤児を産んでしまったこと)を悔い改めるかと思いきや、アメリカに行きたい現地の若い女性と同じ過ちを繰り返してしまいます。結果的に、「自我崩壊してしまったエリカのような子供にしたくない!」という想いから、子供を堕ろす決心をする女性。

 ジョンのそんなクソ野郎ぶりが見抜かれ、結局キャロル・べリー(ジョンの実の娘)からも米国行きを拒否され、ジョンは一人寂しく米国に帰ることに。

 

 

 

その他:映画鑑賞後のQ&Aに監督と主演が登場!!

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映画が終わると、会場から拍手が!👏👏 

これが映画祭の素晴らしさですね。映画スタッフに敬意を表す。

 

映画が終わると、映画監督と主演のベラさんとキャストのうちの一人の方が前に座って、Q&Aコーナーがありました!

これも映画祭の醍醐味。

 

日本では上映されない作品にふいに出会うことができる「映画祭」が好きになるような作品でした。

DVDも出るかなと思うので、気になった方は観てみてください〜。

 

 

おわり